Googleの音声検索のCMの影響で、「OK Google」と投げかけて情報を検索する「音声検索」が浸透してきています。LINEやAmazonなどの大手企業が「音声検索」への対応に乗り出しており、ますます「音声検索」が広がっていく見込みです。
「音声検索」のシェアが拡大するということは、それに対応したSEO対策が必要になるということです。ここでは、今後の「音声検索」の動向や特徴、今からやっておきたいSEO対策についてご紹介します。
コンテンツ
今後の動向を見守りたい「音声検索」とは?
KDDIが2017年に行った調査【「文字入力による情報検索『面倒』」は半数 「人前での音声検索は『恥ずかしい』」7割超、家電などの音声操作、4割が「『自宅に人がいなければ』利用したい」】によると、男性の約45%、女性の約54%が「文字入力」による検索を面倒と感じていることが分かっています。
しかし、日本人は人前でのハンズフリーや「音声検索」に抵抗があり、現状の利用率は自宅で約34%、外出先で約19%というのが現状です。ただし、若い世代に注目すると年配よりも「音声」による検索や操作の利用率が高いため、今後「音声検索」が定着していく可能性はあるでしょう。
「音声検索」の検索結果の特徴
一般的な検索は、「東京 イタリアン おすすめ」といったキーワードとなる単語を並べて検索します。しかし、音声検索の場合、AIの発達により会話的な検索ができるようになったため、「東京でおすすめのイタリアンのお店は?」というように文章形式で検索することになります。
Googleの理解力がまだ完全ではないため、現状はまだ質問からズレた回答をするケースがあります。しかし、今後AI技術が進展により精度も高まっていくことが予想されるため、SEO対策において、AIが認識しやすいタグをつけることがひとつのポイントになるといわれています。
今からやっておきたい「音声検索」のSEO対策は2つ
「Google Home」を使った音声検索のデータを分析した結果から、さまざまなポイントが見つかっています。その中でも今からやっておきたいのが次の2つです。
【強調スニペットを狙う】
強調スニペットとは、Google検索で「〇〇とは」や「○○ 意味」などの検索を行ったときに、検索結果ページの上部(順位よりも上)に出てくる四角に囲われた部分のことです。「Google アンサーボックス」や「検索結果0位」ともいわれています。
音声検索の約40%が「強調スニペット」に表示される情報をもとに回答していたことから、SEOにおける重要なトピックとして注目を集めています。強調スニペットに選ばれるための基準は公開になっていませんが、検索エンジンが内容を把握しやすい構造と内容がポイントといわれています。そのため、検索エンジンが理解しやすいよう、今からリストタグやテーブルタグを使って情報を整理しておくようにしましょう。
【中学生レベルのシンプルな内容】
強調スニペットを狙うのであれば、「中学生が理解できるレベル」の「シンプルな内容」も重要です。一般的な検索におけるSEO対策でも重要なポイントといわれていますが、音声検索でもシンプルで読みやすいコンテンツ内容がポイントとなってきます。特に、簡潔な回答ほど音声検索のクエリに好まれる傾向があります。
「大豆の芽となる部分に多く含まれる大豆イソフラボンは抗酸化物質の一種で、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きがあり、更年期障害などのトラブルを予防する効果が期待できます。」
と1文にさまざまな情報を詰め込むよりも、
「大豆イソフラボンは、大豆の芽となる部分に多く含まれる抗酸化物質の一種です。エストロゲンという女性ホルモンと似た働きがあります。大豆イソフラボンを摂取することで、不足したエストロゲンを補うことができるため、更年期障害などのトラブルを予防する効果が期待できます。」
というように「1文に1つの情報(一文一義)」にするほうが、検索エンジンもユーザーも理解しやすくなります。コンテンツ作成の際は「一文一義」を意識するようにしましょう。
まとめ:「音声検索」も意識したSEO対策で今後に備えよう!
日本人の性格的な影響もあり、まだ日本ではニーズが低めですが、AI技術が進展し、音声操作に抵抗がない世代が増えると「音声検索」を意識したSEO対策は必要となる可能性があります。
「今すぐにいろいろやるのは無理」という方は、まずは今のSEO対策にもなる強調スニペットを意識した構成と分かりやすいシンプルで簡潔な内容を心がけ、今後ニーズが高まるであろう「音声検索」に備えましょう。