イラストやプログラミングなどでも見聞きする「アウトライン」ですが、記事作成をする際にも使われています。知らないという方もいるかもしれませんが、アウトラインは実は作業効率を大きく左右する重要な記事作成のテクニックなのです。
「記事制作がうまくいかない」「時間がかかりやすい」という方は、アウトラインを使うことで改善できるかもしれません。そこでここでは、記事作成初心者の強い武器となるアウトラインについて解説します。
コンテンツ
アウトラインとはコンテンツの設計図
スムーズに記事を執筆していくためには、アウトラインが欠かせません。記事作成におけるアウトラインとは簡単に言うと目次構成を考えるということです。家を建てるときの設計図、料理を作るときのレシピ、家具を組み立てるときの組立図と同じようなものです。
具体的には「大見出し」「中見出し」「小見出し」といった、大まかな記事の流れを示す道しるべとなる項目を決めていきます。
設計図があれば、迷わずに完成図(イメージ)通りに組み立てることができますよね。文章もそれと同じです。アウトラインがあれば、書きたいことも順番も決まっているので、あとは見出しに沿って伝えたい内容を書き進めるだけです。これで、筋の通ったブレない記事をすらすらと執筆できるようになります。
アウトラインの大きなメリットは作業効率がアップできること
アフィリエイトサイトやブログのコンテンツとなる記事作成におけるアウトラインは、文章の階層と流れ・方向性を可視化したものです。
ビジネス書や実用書も、まず企画としてアウトラインを作成してから本を仕上げていくケースが多いといわれています。執筆途中で方向性が変わってしまうのを防ぐという理由があるためです。
Webコンテンツである記事作成も、途中で方向性が変わってしまうと本来伝えたいことを正しく伝えられなくなる可能性があります。そのため、脱線しないように、アウトラインで仮タイトルから記事の方向性、それに沿って問題提起や解決策、結論までの流れを各見出しに落とし込んでいきます。
●良質な記事にもつながりやすい
良質な記事に仕上げるためには、目的を見失わず書き進めることが大切です。アウトラインで「最終的に伝えたいこと」の大まかなフレームを作っておけば、あとは“文章”という肉付けをしていくだけです。記事作成の7~8割の工程が終わっているような状態で、記事作成の効率は格段にアップします。考えもまとまりやすくなっているため、慣れてくると1,000文字なら30分程度、3,000文字でも1時間ちょっとくらいの時間で記事を完成させられるようになるでしょう。
●慣れるまでは大変だがコツを覚えればアウトライン作成もスムーズにできる
はっきり言って、アウトラインの作成も慣れるまでは時間がかかります。しかし、記事作成初心者ほど、この作業にかかる時間を惜しむべきではないと思っています。なぜならば、アウトラインがあるのとないのとでは、作業効率にも大きな影響を与えやすく、記事のメッセージ性(最終的に伝えたいこと)にも関係しやすいからです。
「これを伝えたい」という想いや根拠となる情報があっても、うまく流れに沿って説明ができないという悩みを抱えている方…、構成と文章作成を同時におこなっていませんか? そのやり方を否定するわけではありませんが、考えながら書き進めていると話が脱線したり、前後の見出しとの関連性が低くなったり、同じことを何度も書いてしまいやすいです。
実際、私もはじめのころは構成と文章作成を同時にしていました。しかし、「完成」と思って読み返すと文章の流れが悪く、伝えたいこともまとまっておらず、何度も修正することになり、作業効率も上がりませんでした。
しかし、まずテーマとなる方向性を決定し、見出しをかき出してから記事の構成を組み立ててアウトラインを作成するようになってからは、伝えたいことを流れに沿ってスムーズに作成できるようになりました。
良質なコンテンツをスピーディーに生産していくためにもアウトラインは欠かせません。ぜひ一度、騙されたと思ってやってみてください。
アウトライン作成に役立つWordの機能
ここからは、実際にどのようにしてアウトラインを作るのか、作成に役立つポイントと一緒にご紹介していきます。
アウトラインを作成するときは、どんな方法で作成しても問題ないので、自分が一番やりやすい方法を選べば大丈夫です。紙に書き出すアナログな方法でもOKです。デジタルな方法では、ブラウザ上で操作できるアウトラインの作成に特化した「Work Flowy」などがありますが、MicrosoftであればWordにもアウトライン機能がおすすめです。
●Wordのアウトライン機能を使った記事作成の方法
箇条書きで書き出し、並び替えて、分かりやすくレイアウトを変えるだけです。具体的に説明していきます。
まず記事のゴールを決定し、「書きたいこと」をイメージします。「こんなことを書きたい」と思ったことがあれば、箇条書きでいいのでどんどんWordに書き出していきましょう。
書き出せたら、問題の提起や根拠、対策など、同じグループごとに箇条書きしたものを分類し、流れを決めて並び変えていきます。
ある程度の流れが決まって、文章を並び替えたら、Wordの「表示」タブの中にあるアウトライン機能に切り替えます。すると、段落ごとにレイアウトできる画面に変わります。
後は、「大見出し」「中見出し」「小見出し」と構成を整え、簡単な書きたいことのメモを添えておけばOKです。実際にこの記事もアウトラインを作成してから執筆しています。流れを決定し、準備しておけば、どこからでも書き始められます。途中で作業を中断しても1つの見出しを区切りとすれば、スムーズに執筆を再開できます。
●アナログな方法でもOK
シンプルに紙に書き出す方法でもアウトラインの作成が可能です。ノートなどに書き出していくのもいいでしょう。ただ、ノートの直接書き出す場合、後から順番を入れ替えたいというときには書き直さなければなりません。そうなると、時間もロスしてしまうので、付箋をうまく活用しましょう。
見出しなど、順番を入れ替える可能性がある項目や内容を付箋に書き込めば、アナログでも自由に構成をチェンジすることができますよ。
アフィリエイト商材を紹介するブログに適したアウトラインの構成テンプレート
構成は人によって違うかもしれませんが、ひとつの構成の流れを知っておくことで、それをベースに応用するだけです。どのような構成にすればいいのかもわからないという方におすすめの構成テンプレートをご紹介します。
・タイトル:記事を読むことで得られる情報・解決策を明示
・リード文:読み手の悩みを指摘、問題の提起、記事内容の要約
・見出し1:結果、根拠など、話を進める上でまず知ってほしいことを説明するパート
・見出し2:具体的な解決策をまとめるパート
・まとめ:タイトル、リード文と結びつく“だからこうなる”という結論を述べるパート
実際に、本記事のアウトラインをご紹介します。
構成(流れ)をテンプレート化しておくことで、アウトライン作成を効率化できます。情報収集のときも、だいたいの構成が頭に入っていれば必要な情報の取捨選択がしやすくなるので、基本テンプレートを知っておくメリットは高いです。
まとめ
アウトラインは「伝えたいことを端的に伝える」ための重要な下準備です。基本的な考え方や作成のコツを知っておくことでスムーズな記事作成ができるようになります。慣れるまで時間がかかる間もしれませんが、一度試せば記事執筆で効率化を実感できると思います。記事作成に時間がかかりやすいという方は、ぜひアウトラインを取り入れてみてください。