美容・健康系記事は、薬機法という法律によって表現の内容に規制があります。そのため、美容・健康系商材を使ったアフィリエイトサイトを検討している場合、最低限のルールを知っておくことが大事です。
ここでは、「知らなかった」では済まされない薬機法と、3つのステップで薬機法に配慮した記事に仕上げるコツをご紹介します。
コンテンツ
薬機法が重要な理由
薬機法を違反すると、広告主に対して行政指導が行われたり、罪に問われたりします。著作権を放棄している場合、執筆者である個人が訴えられるケースは少ないようですが、広告主がアフィリエイト予算を縮小する要因となってしまうため、美容・健康系の記事を書く場合は、薬機法に抵触しない記事にすることが大切です。
薬機法の対象広告
薬機法では、以下の3つに当てはまるものを広告としています。
- ユーザーを誘引する (購入意欲を昂進させる)意図が明確
- 特定医薬品等の商品名が載っている
- 一般人が認知できる状態
アフィリエイトサイトの場合、すべてに当てはまるため、薬機法の規制の対象です。広告ジャンルは、大きく分けると4つのカテゴリがあります。
- 医薬品・医療機器(育毛剤や血圧計など)
- 化粧品(薬用せっけんやまつ毛用美容液、歯磨き粉など)
- 食品・健康食品(サプリメント全般、ダイエットや健康維持が目的の食品・ドリンクなど)
- 健康器具(美顔器、マッサージ器など)
使い方を間違えると健康被害につながるものは規制の対象ということです。
ステップ1:薬機法の目的を理解する
薬機法の役割は、ユーザーの安全を守ることです。したがって、ユーザーの安全を守った記事を書くためにも、まず薬機法が何のためにあるのかを理解する必要があります。
薬機法では、次のような医薬品と誤解されかねない表現がNGとされています。
- 病気の治療予防を目的とする効果効能をうたうこと
- 体の組織機能の増強、増進を目的とした効果効能をうたうこと
薬用化粧品の場合、根拠が証明されている効果効能であればOKとなることもありますが、一般化粧品などは、医薬品のような効果効能をうたうことはできません。どのような法律なのかが分かっていなければ、無意識にNG表現を連発してしまうことになるため、法律の目的をしっかりと理解しておきましょう。
ステップ2:NG表現のパターンを覚える
薬機法における5大NGワードは「効果」「改善」「治る」「安心」「安全」です。特定の病名や、医学薬学上で認められている範囲を超えた表現がNGとなります。
<NG表現例>
- 便秘の予防に効果的
- あかぎれを改善
- あせもが治る
- 無添加なので赤ちゃんにも安心して使えます。
- 品質テストで安全性を確認済み。
化粧品の場合、薬用かどうかでも表現のOKラインが異なるので注意が必要です。
<薬用化粧品の場合>
- あせも・にきびを防ぐ
- 皮膚の殺菌、消毒
- 体臭を防ぐ
薬用化粧品では、認められている範囲であれば、効果効能を記事にすることができます。
<一般化粧品の場合>
- (洗顔によって)あせも・にきびを防ぐ ※洗顔料のみ
- 皮膚をすこやかに保つ
- 芳香を与える
一般化粧品の場合、制限が多く、使えない表現が多くなるので、より注意が必要です。
ステップ3:化粧品会社の商品紹介文を参考に代替え表現を量産する
日本語は1つの言葉でもさまざまな表現が可能です。限られた表現でも組み合わせ次第で魅力的に見せることが出来ます。
例えば、「肌のうるおい効果がすごい」ということを伝えたい場合、
- 肌がみずみずしくうるおう
- うるおいあふれる
- たっぷりうるおう
- 肌の歓びを実現する
- うるおいに満ちた素肌へ導く
- ぷるんと弾ける肌に
「効果」を使わなくても、以上のような表現に言い換えることが可能です。簡単に思い浮かばないという方は、有名な化粧品会社のホームページやパッケージ、店頭のPOPなどをチェックしましょう。薬機法の基準をクリアした範囲の表現がたくさんあるので、参考にすることで言い換え表現のバリエーションを増やすことができます。
薬機法のOKラインを判断する方法
記事を書いてみたものの「薬機法的に大丈夫か心配」という方は、問題ないかをチェックしてくれるツールを利用しましょう。
【薬事法チェックツール】
一般社団法人 薬事法規マーケティング協会が運営しているサイトで、メール登録をすると、チェックツールのURLが送られてきます。そこに薬機法に抵触していないか気になる部分を入れると、薬機法的に問題ないかをチェックしてくれます。
http://yakujimarke.jp/checktool/
【リスティング広告に掲載する】
リスティング広告は、掲載基準をクリアしていないと出稿できません。美容・健康系商材の場合、薬機法に抵触していると掲載NGとなるため、リスティング広告の掲載を通してサイト内のNG表現を直していくのもおすすめです。Yahoo!では、どの部分がだめだったのかを問い合わせると詳しく教えてもらえるので、うまく活用するとよりよい記事にブラシュアップできるでしょう。
まとめ:薬機法の範囲内で売り上げを伸ばす工夫を!
美容・健康系商材では、間違った情報がユーザーに健康被害を与える可能性もあるため、広告表現に関する規制も厳しくなってきています。法律を守ると違反している他のサイトより見劣りしてしまうと思うかもしれませんが、大手化粧品会社の商品紹介文では薬機法の範囲内の言葉しか使用していないにも関わらず、顧客を惹きつける魅力があります。つまり、表現の工夫次第で、魅力的な文章を作ることはできるのです。
- 薬機法の趣旨を理解する
- NG表現のパターンを覚える
- OKラインの表現を量産する
この3つのステップで薬機法の問題をクリアし、法律の範囲内で日本語の表現を工夫して、ユーザーを惹きつけましょう。